経営についての参考(LINEニュース)

気合いを語るな! よきリーダーになりたいなら「〇〇」を語れ!
経営者やチームのリーダー、将来のリーダーに向けて、マインドセットの参考になる話をします。

京セラ株式会社を設立し、日本航空をたった2年で再生させた稲盛和夫氏。

私が尊敬する経営者のひとりで、仕事に対する考え方など多大な影響を受けています。

その中でも、特に影響を受けているのが、次の「稲盛経営12箇条」です。

【稲盛経営12箇条】
第1条 事業の目的、意義を明確にする
第2条 具体的な目標を立てる
第3条 強烈な願望を心に抱く
第4条 誰にも負けない努力をする
第5条 売上を最大限に伸ばし、経費を最小限に抑える
第6条 値決めは経営
第7条 経営は強い意志で決まる
第8条 燃える闘魂
第9条 勇気をもって事に当たる
第10条 常に創造的な仕事をする
第11条 思いやりの心で誠実に
第12条 常に明るく前向きに、夢と希望を抱いて素直な心で

これは稲盛氏が、会社経営を成功に導く方法を実践項目としてまとめたものです。

建設会社では、経営者ではなく役員として働いている私にも参考になる項目が多く、書き留めたノートを月に一度は読み込んでいます。

私も稲盛氏のようにリーダーについての書籍を書いていますが、「人の上に立つリーダー(経営者も含む)」と「人の上に立ってはいけないリーダー(経営者も含む)」の違いをマインド面から考えてみました。

その違いは、「リーダーとしてビジョンを持っているか、持っていないか」「ビジョンを持っているなら、それを部下と共有しているか、共有していないか」であると気づきました。

ところで、ビジネスシーンでよく見聞きする「ビジョン」という言葉。

明確に説明できますか?

ビジョンとは「実現したい未来」のことです。

チームのみんなが共通で認識する「行き先」です。

ビジョンを語り、共感を得ることが人を動かす力になります。

数字は大切な目的ですが、それだけでは人は動きません。

自分たちのチームの理想の姿やイメージを共有できるからこそ、同じ目的へ向かって協力し合えるのです。

ビジョンと目的の違いは、このように考えるとわかりやすいのではないでしょうか。

人気漫画の『ワンピース』。主人公であるルフィが大秘宝「ONE PIECE」を手に入れるために、仲間とともに冒険をしていく物語です。

しかし、ルフィは「ONE PIECE」を手に入れたいとは、言いません。

では、何と言っているか?

「海賊王に俺はなる!」と言っているのです。

ONE PIECEを手に入れた者が、海賊王となるので、結果は同じですが、海賊王になると言ったほうが、聞いていてワクワクしませんか?

ルフィが海賊王になるという想い(ビジョン)にワクワクした仲間が集まり、ともにONE PIECEを手に入れる(目的)ための旅に出る。

これがビジョンと目的の違いです。

ビジョンがあるからこそ、それに向けた具体的な行動を描けるようになります。

チーム全体がビジョンどおりに行動しているか、何も考えないで行動しているかで、組織全体の仕事のスピードが大きく変わってくるのです。

今でこそ、リーダー論についてセミナーをしている私ですが、以前の会社で課長に昇進したときは、まったくビジョンを持っていませんでした。

上司から言われた仕事をこなし、自分の手足として部下を使うだけ。

自分の居場所がなくなるかもしれない不安から、部下に重要な仕事は任せません。

仕事を任せないので、自分だけが忙しく、部下は暇になり、会社全体としても仕事が遅くなるという悪循環。

また、ビジョンを持っていない私は、部下がピンチになると「頑張れ」という言葉を繰り返していました。ビジョンがないので「頑張れ」としか言えないのです。

今考えると、気合い論だけのダメなリーダーの見本でした。

ビジョンがないと具体的な指示も出せず、仕事の生産性が落ち、チームとして機能しなくなってしまいます。

ビジョンがあれば、それに沿って具体的な方針を打ち出し、部下や外注先とも共通認識のもとで仕事を進めることができます。

認識のズレが生じない分、仕事を任せることもでき、仕事が速く進むのです。

ビジョンの共通認識ができたら、今度は具体的な行動指針の策定です。

「営業利益目標12パーセント」「各工事現場で損失は出さない」「損失が出そうな場合は直属のリーダーにすぐ相談する」など、具体的に決めていきます。

具体的な言葉や数字を使うことで、リーダーが期待している頑張り具合と、部下が思っている頑張り具合の不一致が解消され、スムーズに仕事が行えるようになります。

ビジョンを作成して、紙に書き出して共有する。

あなたが、もし何らかのリーダーとしてプロジェクトを動かしているなら、「ビジョンを作成し、語る」ことを再認識し、輝かしい実績を作ってください。

POINT
よきリーダーになりたいなら「ビジョン」を語ることが必要。

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